横手山スカイレーターのヒミツ②世界最古の動く歩道!?

2019.07.30

先日紹介した「横手山スカイレーターのヒミツ」。ここで明らかになったのは、横手山スカイレーターは、現存する日本で一番古い(最初の)屋外エスカレーターであり、現存する日本で一番最初(最古)の屋外動く歩道だ、ということです。

視野を世界に広げてみましょう。一気に1871年に遡ります。ニュージャージーの発明家アルフレッド・スピアが「動く歩道」の特許を取得した年です。そして、1893年に開かれたシカゴ万博で「動く歩道」は実現します。ダウンタウンから運河を蒸気船で見本市会場までやってきた乗客向けに、桟橋に作られた全長約1kmの「動く歩道」。乗車料金は5セント。フル稼働すると毎時31,680人もの人を運ぶことができたといいます。

左下の桟橋にある輪と棒状になっているのが動く歩道

世界初の「動く歩道」は、残念ながら翌年のシカゴ大火災で焼失してしまいましたが、1900年のパリ万博での「動く歩道」は、トーマス・エジソンが残したフィルムで見ることができます。①静止②時速約4キロ③時速約8キロの3つのプラットフォームを人々が移動することでスムースに素早く移動できる仕組みです。それにしてもなんと貴重なフィルムでしょう。

この時期の「動く歩道」は、それこそ鉄道のような一種の輸送機関を想定していたようです。なにしろ126年前に、長さ1kmの「動く歩道」を作った技術力には驚かされます。しかしこれらの大規模な「動く歩道」は常設化を計画されるも実現することはありませんでした。再び姿を現すのは約半世紀後。小規模な、言葉を換えれば現代に通じるシンプルな「動く歩道」として姿を現します。

傾斜のついた最初の「常設の動く歩道」は、1954年ニューヨークとニュージャージーを結ぶハドソン・マンハッタン鉄道(現在のPATH)エリー駅に作られた<Speedwalk>です。長さは約84m、勾配10%(斜度でいうと5.7度ですからゆるやかです)。1953年10月のニューヨークタイムズによれば「歩行者用コンベアベルトは、来春ジャージー市のエリー駅に設置され(中略)毎日21,000人の乗客を運ぶと、昨日発表された」とあります。ハドソン・マンハッタン鉄道は経済的に行き詰まったこともあり、1960年にはこの「動く歩道」は撤去されています。

1958年以降、ダラス空港を皮切りにフラットに広がる空港内の移動手段として「動く歩道」は利用されていきますが、その当時のものはすでにリプレイスされていますし、屋内型です。

どうやら…世界でも、現存するなかで最初の(最古の)「動く歩道」は横手山スカイレーターなのではないか…という雰囲気がしてきました!!

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